このガセットプレートは、Ｓ２０００専用に独自に開発した補強材です。
量産車の各部仕様は標準タイヤでの常識的な走行シーンで決められていますが、
Ｓ２０００の場合は車体側のアッパーアーム接合部があまりにも脆弱です。
私たちは強靭な理想のボディをめざして画期的なガセットプレートを開発しました。
クルマの基本でも、ボディの根本問題でも、なんとしてもクリアする。
そして、現実の製品としてリリースする。それがスプーンなのです。
- 走行時は路面からの入力を受けとめながら、微細な
ドライブインフォメーションが操縦安定性には必要です。
しかし、アッパーアームの取り付け部が揺動すると
ジオメトリーが変化するなど各種の障害が起きるのです。
○印が問題のアッパーアームのボディ側取り付け部分です。
ノーマルの状態ではここの強度が不足。
- 後期モデルからは補強プレート（○印4箇所）が
追加されましたが、私たちの求めるレベルでは
ありませんでした。
- 私たちはまず机上で基本設計を行いました。
ボディのCAE解析を行い、スプーン独自の設計・
開発手法でデザインしました。
- プロト製品を基にボディ形状と擦り合わせて、
プレートをかぶせるように溶接で装着する、
スプーンならではの発想です。
- そして選んだ素材は超硬ハイテン材。しかし、加工の
難易度が高く、それゆえ４工程での圧延とプレス成形、
左右で金型が８型も必要でした。
初投コストを無視しても造る、これが私たちのスタンスです
- 素材は量産車のシャシー骨部に使う
超硬ハイテン調質材を選定しました。
- 装着はシャシーにプレートを溶接することで
飛躍的な強度と耐久性が得られます。
- 写真は後期型に装着、仮止め状態でのカットです。
- 完全に溶接され、ボディと一体化したガセットプレート。
装着して防錆処理後にアーム類を戻した状態です。
- 製品は前期型と後期型の２種類をラインアップしました。
スッキリした走行感と高耐久確保には、強靭なボディが
必要であり、すべてのＳ２０００にとってガセットプレート
は必須なのです。
それが私たちの提案するチューニングの基本です。
